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機械塗装する意味と、塗装の工程について

      2022/11/25

機械に塗料を塗り塗膜を形成させること、それが「機械塗装」です。

塗装を施す前と後では見た目が全然違い、美しくなります。と言ってもきれいに見せ

ることだけが目的じゃあないのです。だって工場用の機械とかって見るのはそこで働

いている人たちだけで、美しく着飾ったところで意味がないでしょう。

特に金属製機械の場合、コーティングすることで保護するのも目的です。錆や水・汚

れに油とさまざまな外部からの刺激から守るために塗装はあるわけです。化粧と同じ

ですね。見た目を美しくするため、お肌を守るために我々は化粧を毎日頑張っていま

すから。

子どものころはかわいいお姫様のぬり絵を楽しんでいたという方、塗装なんて色塗り

するだけだから簡単だと思っていませんか。まず塗装の種類だけでも、溶剤塗装に焼

き付け塗装・電着塗装・静電塗装・粉体塗装とさまざまあるのです。

ただ塗るだけというわけでもありません。

そのままではぬり絵の紙と違って塗ることを想定されておらずデコボコの機械に塗料

をきちんと密着させるために、「前処理」をしましょう。表面のデコボコの正体は油

であり錆・異物などです。これらを取り除いてきれいにするのです。前に塗られてい

た塗料だって、やすりとかで削りとり一度きれいにします。そうではないと、せっか

く次に塗ってもすぐにはがれやすくなってしまうからです。研磨して余計なものを取

り除くやり方・表面を皮膜で覆ってしまうやり方、2種類あり状況に応じて使い分け

ているようです。

色鉛筆であれば12色とか24色と決まっていますが、より機能性の高い塗料を作り

上げるために「調合」も行います。現場の環境もバラバラで、求められる目的・色味

がそれぞれだからです。塗料の混合は手作業で行われることもあり、熟練の技が求め

られるのです。もしも比率を間違えてしまうと、乾燥不良とか塗膜の欠陥など問題が

起こってしまいます。

そしてようやく塗布。塗料を付着させることとなります。場合によっては、下塗り・

中塗り・上塗りといった具合に何回もに分けて塗料は塗布されることもあります。工

場で働く人しか見えないと言っても、もちろん仕上がりの美しさだって大事です。ム

ラがあるということは、機能性にもばらつきがあることとなるからです。

そして乾燥。乾かしてこそコーティング剤としての役割を果たすようになります。自

然乾燥させることもあれば、紫外線とか電子線で乾かすやり方もあります。熱風を吹

きかけることも、何種類もやり方がありますが塗装の種類にピッタリのやり方で乾燥

させないと穴が開いてしまうなど欠陥発生の元となってしまいます。

ただ塗るだけなんかじゃあない。一つ一つ、いくつもの選択肢からベストのやり方を

選び適切に作業していかなければならないということです。とはいえ表面的になんと

なくきれいに見えれば前処理を省いていたとしても素人には分からない。そういった

考えで作業を行う悪徳業者もいるので、業者選びには注意が必要です。

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